猫ちゃん運搬ボランティア

先週、緊急災害時動物救援本部より福島県から東京都内へ猫を運搬するボランティア依頼のメールが届いていました。
白河から1時間程の羽鳥湖高原にある山荘のメンテナンスに行く予定があったのでお手伝いさせていただくことにしました。

羽鳥湖高原への道中、崩落による通行止め区間がいくつか。そこを避けるため遠回りしたため到着までに時間がかかり午前2時出発で6時頃に霧の立ち込める羽鳥湖高原に到着。鳥のさえずりしか聞こえない場所なので3時間ほどでも質の高い睡眠をとることが出来ました。
起床して、震災時に壊れたお風呂のタイルを片付けたり、歪んだサッシなどやずれた箇所の直せるところを直したり、草刈をしつつガイガーカウンターで家の周りを測定。結果は0.12〜0.19マイクロシーベルト/毎時でしたので東京と変わらない数値ですね。

家の用事を終え、正午前に猫ちゃんが保護されている福島市のシェルターへ向けて出発。
例の通行止め区間を避けて郡山南から東北道へ。道中、車内に置いたガイガーカウンターの数値に大きく変化があったのは東北道の二本松出入口付近で最大0.76マイクロシーベルト/毎時。しかし、その場を離れるとすぐに0.12〜0.19マイクロシーベルト/毎時になるのでこれが所謂ホットスポットなのかと…。
午後14時、福島市にある福島県管理のシェルターに到着。
大きな貸工場の建物3棟で犬、猫が保護されています。ここにいるのは原発事故による避難区域内で保護された動物達が主で、犬は100頭くらい、猫は40頭くらいで全部で200頭は収容できる大きなシェルターです。
シェルター内はエアコン、扇風機が完備され犬猫がそれぞれ別の棟で管理されています。運動の必要な犬を1頭ずつ散歩させたり水浴びをさせたり、お掃除をしたりボランティアの方々が忙しく動いていました。獣医さんも診察に来ていて感染症予防のための行き届いた検査や予防がなされていることがわかります。感染症のある動物は隔離管理され、腎臓病を患った猫には処方食を与えるよう1頭ずつのケージに指示書きやそれぞれの体調が明記されてボランティアさんたちの日頃の努力と動物たちへの愛をひしひしと感じます。

県の方のお話によると、震災から4ヶ月経過して飼い主さんが引き取りに来たり、一時預かり先に行ったりでだいぶ頭数も減ったそうです。それでも大きなわんちゃんが目立ったので、今一時預かりが必要なのは大きなわんちゃんが多いように思えました。
それぞれのケージには飼い主さんの名前や保護した場所が明記され、東京に連れて行く猫ちゃんもすぐに見つけることができました。
引き取りの手続きをして、飼い主さんの待つ東京の動物病院へ向かいます。
暑いので車中はエアコン、空輸用の大きめのキャリーケースの中にクーラーボックスに入れておいた保冷剤を布にくるんで入れ、暑さ対策万全で東京へ。

栃木県に入ったあたりで夕立だったのか視野が奪われるほどの豪雨に見舞われのろのろ運転。19時までに到着しなければならないのに首都圏では渋滞で、結局到着は19時半頃になってしまいましたが動物病院では飼い主さんと一時預かり先の院長先生が待っていて、猫ちゃんと対面をしてもらうことができほっと一安心。

飼い主さんは6月末の一時帰宅の際に家の近くの瓦礫の中から出てきた猫ちゃんを発見したそうです。しかし、その時は防護服を着ていたので猫ちゃんが怖がって逃げてしまい、保護ボランティアの方の協力で無事に保護できたのだそうです。猫ちゃんと触れ合えたのは3月11日以来だったと伺って、長かった4ヶ月のそれぞれの思いに胸が熱くなってしまいました。
猫ちゃんと飼い主さんが一緒に暮らせる日が1日も早く来ることを願っています。

2015年1月17日にパーマリンクを変更したため、それ以前の シェア または いいね! などがリセットされてしまいました……。ポチっとしてくれたみなさま、ごめんなさい :'(

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