日本のシンガプ－ラブリーダーさんへご協力のお願い

12/30/2012

現在、ブリーディングに用いられているシンガプ－ラの遺伝子を血統ごとに広範囲にサンプリングし、シンガプ－ラの遺伝的多様性を調べ、将来におけるブリーディングプログラムの方向を推奨提言するための研究が進められています。

この研究は、今後、既存の遺伝子プール内でシンガプ－ラのブリーディングを続けることが可能であるかどうか、言い換えれば異種交配の必要があるのかどうかを判断するための研究でもあります。成果のある研究結果を導くために世界各国のシンガプ－ラブリーダーの協力が必要です。というのも、各国20サンプルの収集を目標としています。
サンプリング対象となるシンガプ－ラは、現在ブリーディングに用いている血統の異なる猫となります。各血統から代表で1頭のサンプルを必要とし、その猫と親子関係や兄弟関係にある猫のサンプリングをする必要はありません。

この研究専用のウェブサイトが設けられていますがシンガプ－ラブリーダーに限ってのものであり、混乱のないよう公開はしていません。研究に賛同いただけるとともに、検査オーダーをご希望のシンガプ－ラブリーダーの方は私にお問い合わせくださればリンク先をお知らせいたします。検査オーダーの締切りは2013年3月30日ですのでそれまでにオーダーをしてください。
ウェブサイトは英語ですので手順がわからない場合はオーダーの方法を電話などで説明させていただければと思います。

検査オーダーから結果受け取りまでの手順:

専用のウェブサイトからオーダーします。

検査費用は1頭につき、90USドルとなります、クレジットカードでのお支払いが便利です。検査をオーダーが完了すると、「VGL Sample Submission form(s) and payment confirmation」というタイトルのメールに領収書が添付されて届きます。結果については、情報提供の可否のチェックボックスがあるのでそれによってはTICAとCFAに提供していただくことも可能です。個人やその猫を特定できる情報はVGLのみが保管することとなり開示はされません。
猫の口内からサンプルを採取します。オーダーから1～2週間後に遺伝子サンプル収集のためのブラシがVGLから郵送されてきます。サンプルの採取は綿棒でも可能ですが、写真のような専用のブラシが送られてくるのでそちらを使った方が確実だと思います。

専用ブラシを使って…

噛んでるだけではいけません

サンプルの採取方法は以下の動画を参考にしてください。
サンプルの発送は国際郵便EMSやFedExになりますが、郵便局のEMSが1200円程度で最も安価で手軽です。郵便局でEMS発送の旨を伝えれば、専用の封筒を渡されますのでVGLの住所と電話番号を記入して発送となります。
サンプルがVGLに届くと、サンプルを受けとりましたというタイトル「Your sample has been received at VGL – Sample ID:XXXXX」のメールが届きます。
検査結果は「VGL Test Report for　XXXXX」というタイトルでメールにPDFファイルが添付され届きます。VGLにおける通常の検査は5日～10日で結果がメール送信されますが、この研究は限られた予算の中で行われているためサンプルがいくつか集まった時点で分析が開始されるため、通常よりも時間を要します。またこの研究、全体の分析結果は3月30日以降に発表となります。

この検査では以下の遺伝子についての情報を得ることができます:

今後の交配にも役立つ、以下の毛色の遺伝子型(A/A，A/a,a/aなど):
- Agouti(アグーチ)
- Brown(ブラウン)
- Colorpoint(ポイント)
- Dilute(ダイリュート): 毛の色を薄くする遺伝子
- Gloves(グローブ): 手の先を白くする遺伝子
- MC1R: 暗い毛色に関与する遺伝子
- Longhair: 長毛の遺伝子
以下の先天性疾患の遺伝子の有無:
- 多発性嚢胞腎(PKD)
- ピルビン酸キナーゼ欠損(PK-Def)
- 進行性網膜萎縮症に関わる遺伝子(PRA CEP290, PRA CRX)
- バーミーズ由来の先天性疾患の遺伝子検査一式先天性神経疾患(Burmese-GM2)
- 先天性頭蓋顔面欠損に関わる遺伝子(Burmese Head Defect)
- 低カリウム血症(Burmese Hypokalemia)
- コラットに見られる先天性神経疾患(Korat-GM1, Korat-GM2)